片岡家住宅 宇陀市

片岡(かたおか)家住宅

所在地 奈良県宇陀市大宇陀区田原

指定物件 主屋、表門

建設年代

主屋居室部=寛文10年(1670年)、上棟用木槌墨書

客室部=天明2年(1782年)、附普請覚帳

特徴等 付属屋ともよく残る豪農の民家

所有形態 私有

概要

片岡家は、中世にはこの地で重きをなした地侍で、江戸時代には九ヵ村の大庄屋を勤めた豪農である。街道からやや入った高台に石垣を築き、東側の表門を入ると、南に面して入母屋造り・茅葺で正面葺き降し・三面庇付桟瓦葺の主屋がある。正面半間通り土庇(どびさし)とし「デイ」の前面中央に式台があり、家格をあらわしている。平面は大戸口を入ると右側半分が土間(右手前ウマヤ背面がカマヤ)、左側床上部は整形四間取りを基本とした構成で、背面に下屋を持つ。毎年藩主の御成があり、休憩用に用いたとされる接客部は入母屋造り・茅葺・南面と西面庇付桟瓦葺で、式台を正面に置く床付の玄関を介して居住部の西側に建つ。当家は豪農住宅として規模が大きく建立年代も明らかで往時の面影をよく残している。