10月度の修復工事
木小屋は解体工事開始(瓦取り外し 野地板解体 小屋裏 2階床 軸組解体)
土蔵は仮設工事完了後 解体開始(瓦取り外し 屋根野地板解体 屋根土 一部壁土解体土蔵内部の解体)
壁土の養生(壁土用の土を置き場に入れて2―3か月保管しておく)
2.木小屋の解体作業
今回の木小屋の解体で ‘差梁’ にこの小屋の建築年代文化2年(1805年)建築主の名前佐々木武十郎 大工 喜八の墨書があったことは特別の発見だと思います。
第一報(7月)に記載いたしましたが、当会の学術会員である ‘中尾 七重先生 が’炭素同位体年代測定法(C-14)でこの小屋の建設が母屋が建てられてあまり時間がたってないとの判定を見事証明されたことになります。
この古きみすぼらしい小屋から建築年代を証明される記録が見つかること自体が大変珍しいと思われる。
今後どのように活用していくかは今後の課題であると思っています。
また木小屋を解体した木材は傷みがひどく再使用が難しいものも多く(1度雨漏りのため屋根の補修を行ったことがある。)取り換え必要で補修費用が増加するため対策検討中である。
この小屋の土間は一部堀削された跡が見つかり腰土壁と連続するたたきがあることがわかった。
土蔵の解体作業
土蔵は現在内側に入口があるが(内蔵)であるが1812年の修理の時は外に入口があったのではないか?
この写真の正面に元の入口と思われる跡がある。(壁の色が違う場所 回収時内蔵に変更?)
11月の予定
木小屋 土蔵の解体が完了したため修復工事の進め方を11月15日に文化庁の指導をもとに具体的な進め方を決定し工事を進捗させてゆくことになる。
ここで論議すべき事項として
① 当初計画していた修復計画の一部修正すべき事項について論議する。
② 木小屋 勝手口 漬け物小屋の材木の再使用率の低下(材木の腐食―雨漏り 虫害などによる)の対策
③ 将来を見積もった耐久性向上の造作について話し合う
④ その他