中(なか)家住宅
所在地 奈良県生駒郡安堵町窪田
指定物件
主屋、新座敷、表門、米蔵、新蔵、乾蔵、米蔵及び牛小屋、持仏堂、持仏堂庫裏、宅地、山林及び溜池(掘)
建設年代
主屋=17世紀前半、明和7年(1770年)改造・柱埋木墨書
新座敷=安永2年(1773年)、棟札
特徴等 内堀・外堀に囲まれた屋敷構、大和棟の美しい主屋
所有形態 私有
概要
中家住宅は大和川と佐保川の合流近く、隣接の石田家住宅と共に内外二重の環濠を持つ広大な屋敷構えである。中家は伊勢鈴鹿の土豪の出とされ、万治2年(1659年)石田家から養子を迎え中家初代とする。中家は内堀の跳ね上げ橋を渡ると長屋門形式の表門があり、これを潜ると正面に大和棟の主屋がある。この大和棟は明和7年の下屋の拡張時に、土間を落棟に改造することで形成されたもの。主屋は南面し切妻造り段違・茅葺・本瓦及び桟瓦葺で、平面は西側大戸口から入ると半分近くの広い土間に11の焚口のある竃や梁組みに目がいく。東側の床上部は整形四間取りが基本形で、東側南寄りに19世紀初期の増築で角屋形式のザシキと風呂・便所がある。南側に軒を接する別棟の主屋よりも床の高い整備された格
調高い新座敷がある。中家は環濠住宅の屋敷構えをよく残している。