渡辺(わたなべ)家住宅
所在地 新潟県岩船郡関川村大字下関904番地
指定物件 主屋、味噌蔵、金蔵、米蔵、宝蔵、新土蔵、裏土蔵、宅地(塀含む)
建設年代
主屋=江戸後期(文化14年)(1817)
味噌蔵=天明7年(1787)
金蔵=江戸末(1830~67)
米蔵=天明3年(1783)
棟札、宝蔵=明治(1868~1911)
新土蔵=江戸末(1830~67)
裏土蔵=明治30頃(1897頃)
所有形態 公益財団法人重要文化財渡辺家保存会
概要
渡辺家は元村上藩家臣で、近世初期に現在地に帰農し、代々大庄屋を務めた。住宅は米沢街道に接していて、建て方は町家の部類にいるが、主屋土間の造などは農家に近いものである。渡辺家は酒造や回漕業等で財を積み、幕末には400石の郷士待遇も受けた。
主屋は街道に面する切妻型、2階建、平入の建物と、中央部で交差する切妻造、妻入の母屋からなる。この形式は下関独特なもので、そのかたちから「撞木(しゅもく)造」と呼ばれる。 屋根はこけら葺きでその上に玉石(=石置木羽葺屋根)を置いている。この住宅は妻入り町家では規模が大きく、農家的な土間構成や武家住宅風の座敷構えなど質が高く、一般の住宅とは大きく異なる豪商の屋敷構えを知る事が出来る。