重文奥家住宅 茅屋根 蔵 木小屋 外回りの漬け物小屋 勝手口の修復工事 令和7年3月月報
- 全国重文民家の集い
- 3月31日
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更新日:4月12日
1,3月の工事進捗状況
外回りの漬け物小屋の解体工事(主に屋根瓦)、外部足場組立、 木小屋の差梁上束 根太組立 小屋組組立 柱据え付け 鴨居組立、 母屋の茅材確認 茅屋根内部養生 外部足場組立 内部足場組立 土蔵の1階の構造補強 など1ー2月 停滞していた修復工事が順調に進行しつつある。
2、勝手口、漬物小屋
木小屋 土蔵の解体を優先させていたが今月から解体を始めることとなった。この部分は材料のほとんど別の建造物の廃材が使われており、さらに木材の劣化が見られ解体も慎重に進めないと解体時の倒壊の恐れもあるため時間をかけ進める計画である。


3 木小屋の修復工事
今回の工事では最初に述べたように建築後200年以上を経過した可能性があるため文化財に準じる修復工事をお願いしていましたが、事実そのことを証明できる差梁部分の墨書が発見され修復工事でも、構造的にも単純な小屋であるため実際修復後、将来持続できる安定性を確かめるため一度仮組み立てを行ったうえで建設を行うこととした。
木小屋の木材も別の建物からの転用が多く(ただ柱に使用している木材は皮つきの木―この木材の炭素年代測定で1700年代の終わりが測定された)


4、土蔵の工事
内部の床を作るための基礎工事をおこなった

5,茅の材料確認

6、母屋の屋根工事
5月より 挿し茅の工事を始めるための内部養生、内部足場組立(土間) 外部足場組立を準備した。


茅の修理にはじめて挿し茅を採用したのでこの補修工事から途中の推移状況 15年後の状況をを調査しその結果(留意点 注意事項ほか)を報告いただけるようお願いしています。
挿し茅工事は茅屋根でかなり実施されているようですが実態の詳細を調査し一般のくじに採用していくべきと考えます。(15年程度の耐久性がありコスト削減になる―採用可能の可能性については種々条件があるようです)

7,4月の予定
勝手口 漬物小屋の解体難度が高いためその点に留意して進め今後の修復工事のめどをつける。
5月に予定している文化庁西山技官の指導を受ける準備をすすめる。 木小屋の裏のタケノコの処理をおこない竹が工事の邪魔にならないよう注意する。